施設の種類が多すぎて分からない方へ

ご家族の介護が必要になったとき、多くの方がまず直面するのが「施設の種類が多すぎて、何が何だか分からない」という問題です。特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、ショートステイ、デイサービス。名前を聞いただけでは違いが分からず、インターネットで調べても専門用語ばかりで余計に混乱してしまう。そんな経験はありませんか。

この記事では、宗德グループの生活相談員が、年間数百件のご相談に対応してきた現場の経験をもとに、主要な施設タイプの特徴・費用・入所条件を分かりやすくお伝えします。難しい制度の話は最小限にして、「結局うちの場合はどうすればいいのか」が見えてくる内容を目指しました。

なお、施設選びは一人で悩む必要はありません。宗德グループは「介護の駆け込み寺」として、施設選びの段階からご相談を受け付けています。この記事を読んで「まだ分からない」と思ったら、遠慮なくお電話ください。

特別養護老人ホーム(特養)── 終の棲家としての選択肢

対象:原則として要介護3以上の方。特例として、認知症や虐待等の事情がある場合は要介護1・2でも入所可能な場合があります。費用:月額5万円から15万円程度[1]。所得に応じた「負担限度額認定」による減額制度があり、非課税世帯の方はさらに負担が軽くなります。特徴:終身利用が可能で、多くの施設が看取りまで対応しています。公的施設のため費用が比較的安く、経済的な安心感があります。

特養の最大のメリットは、「一度入所すれば、最期まで住み続けられる」という安定感です。有料老人ホームのように月額20万円から40万円もの費用がかからないため、年金収入の範囲で生活できるケースも多くあります。一方で、都市部では待機者が非常に多く、東京都内では申し込みから入所まで2年から5年かかることも珍しくありません。

宗德グループでは葵水ケ花(栃木県那珂川町)が特別養護老人ホームを運営しています。現在、特養29床・ショートステイ10床で運営しており、空床あり・2027年4月からは共生型特養39床に拡大予定です。首都圏からの広域入所(他県からの入所)も法律で認められており、住所地特例により保険料負担が変わることもありません。首都圏で何年も待機している方にとって、現実的な選択肢となりえます。

介護老人保健施設(老健)── リハビリと在宅復帰が目標

対象:要介護1以上の方。費用:月額8万円から15万円程度。特徴:病院と自宅の中間的な施設で、リハビリテーションを中心としたケアを提供します。入所期間は原則として3か月から6か月程度で、在宅復帰を目指すことが前提です。

老健は、入院治療が終わったものの、すぐに自宅に戻るのは難しいという方に適した施設です。理学療法士や作業療法士によるリハビリプログラムが充実しており、身体機能の回復を図りながら在宅復帰の準備を進めます。医師が常勤しているため、医療的ケアが必要な方にも対応できます。

ただし、老健は「終の棲家」ではありません。一定期間が経過すると退所を求められるため、退所後の行き先(自宅、特養、有料老人ホームなど)を並行して検討しておく必要があります。退所後の受け皿として、宗德グループのヴィラきみかげ荘のショートステイを一時的にご利用いただきながら、次の長期的な住まいを探すという方法もあります。

ショートステイ(短期入所生活介護)── 介護する側の「息継ぎ」

対象:要支援1から要介護5の方。障害福祉の短期入所は障害支援区分をお持ちの方。費用:1日あたり1,000円から3,000円程度(自己負担分)。食費・滞在費が別途かかりますが、所得に応じた減額制度があります。特徴:数日から最大30日程度の短期利用[2]。家族の休息(レスパイトケア)、冠婚葬祭や旅行時の一時利用、退院後の一時的な受入れなど、柔軟な使い方ができます。

ショートステイは「施設入所」と「在宅介護」の間をつなぐ非常に重要なサービスです。在宅介護を長く続けるためには、介護する側の心身の健康が不可欠です。定期的にショートステイを利用することで、ご家族がリフレッシュし、介護に向き合うエネルギーを取り戻すことができます。

ヴィラきみかげ荘(福島県郡山市安積町)は52床・年中無休24時間体制の共生型ショートステイです。「共生型」とは、高齢者も障がいのある方も同じ施設で利用できる仕組みのこと。2006年の開所以来、のべ数千名の方をお迎えしてきた実績があります。急な利用にも可能な限り対応しており、「介護の駆け込み寺」として、困ったときにまず頼れる場所を目指しています。

グループホーム(共同生活援助)── 障がいのある方の「自分らしい暮らし」

対象:障がいのある方(知的障がい、精神障がい、身体障がいなど)。介護保険の認知症対応型グループホームは、認知症と診断された要支援2以上の方が対象です。費用:障害福祉のグループホームは、障害福祉サービスの自己負担(多くの場合0円または低額)に加え、家賃・食費・光熱費等の実費。認知症対応型は月額10万円から20万円程度。特徴:少人数の共同生活を通じて、自立した暮らしを支援します。見守り、家事支援、生活相談、服薬管理などのサポートを受けながら、できる限り自分のペースで生活できます。

グループホームの最大の魅力は、「施設」というよりも「家」に近い雰囲気の中で暮らせることです。5人から10人程度の少人数制で、スタッフとの距離が近く、一人ひとりの生活リズムや個性に合わせた支援が可能です。大規模施設では難しい、きめ細かな対応ができるのがグループホームの強みです。

宗德グループでは(福島県石川郡石川町)が障がい者グループホームを運営します。2026年夏の開所に向けて準備が進んでおり、定員10名(男性5名・女性5名)のアットホームな環境を整えています。日中は離庵(障がい者生活介護・定員30名)に通い、夜は檀で暮らすという組み合わせが可能で、生活全体をグループ内で支えることができます。

施設選びで確認すべき5つのポイント

どの種類の施設が合うかが見えてきたら、次は具体的な施設を選ぶ段階です。見学や問い合わせの際に、必ず確認していただきたいポイントを5つお伝えします。

1. 費用の総額を確認する。介護保険の自己負担額だけでなく、食費、居住費、日用品費、レクリエーション費、おむつ代など、月々にかかる費用の総額を確認しましょう。「月額5万円」と聞いていたのに、実際には加算やオプション費用で倍近くかかっていた、というケースもあります。

2. スタッフの表情と雰囲気。見学時に最も注目していただきたいのは、パンフレットに載っている設備ではなく、働いているスタッフの表情です。スタッフが忙しそうに走り回っている施設と、ゆったりとした笑顔で利用者に接している施設。どちらが良いケアを提供しているかは一目瞭然です。

3. 医療連携の体制。持病がある方、服薬管理が必要な方は、施設の医療連携体制を必ず確認しましょう。協力医療機関の診療科目、看護師の配置状況、夜間の医療対応体制など。特に看取りを希望される場合は、看取り介護の実績があるかどうかも重要です。

4. 面会のしやすさ。ご家族が定期的に面会できるかどうかは、ご本人の精神的な安定に直結します。面会時間の制限、ビデオ通話の可否、生活状況の報告体制などを確認しましょう。遠方の施設を検討する場合は、交通アクセスも重要な判断材料です。

5. 状態変化への対応力。入所後に要介護度が上がった場合、認知症が進行した場合、医療的ケアが必要になった場合。そのとき施設はどう対応してくれるのか。退所を求められるのか、それとも施設内で対応できるのか。将来の変化を見据えた施設選びが大切です。宗德グループのように、同じグループ内にショートステイ、生活介護、グループホーム、特養がそろっていれば、状態変化に応じて柔軟に移行できるため、長期的な安心感があります。

迷ったら「介護の駆け込み寺」へ

施設選びは、ご本人の身体状態・認知機能・障がいの特性・ご家族の居住地や経済状況・将来の見通しなど、考慮すべきことが非常に多く、一人で最適な答えにたどり着くのは困難です。インターネットの情報だけでは判断しきれないことも多いでしょう。

宗德グループは「介護の駆け込み寺」として、施設選びの初期段階からご相談を受け付けています。1988年の創業以来、38年にわたって介護・障がい者支援の現場に立ち続けてきた経験をもとに、ご家族の状況に合わせた最適な選択肢をご提案します。

大切にしているのは、「正直な相談」です。宗德グループの施設が合わない場合は、率直にそうお伝えしますし、グループ外の施設が適切であればご紹介もします。私たちの目的は、利用者を獲得することではなく、目の前の方が最善の選択をできるようサポートすることです。

首都圏で施設を探しているけれど見つからない方、在宅介護の限界を感じている方、障がいのあるご家族の将来が心配な方。まずは024-937-0380までお電話ください。「介護の駆け込み寺を見た」── その一言で結構です。

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この記事を書いた人
宗德グループ 生活相談員チーム
入居相談、家族対応、ケアマネ連携の専門家。年間数百件のご相談に対応し、最適な施設選びをサポートしています。著者プロフィール →
出典・参考文献
  1. 厚生労働省「介護保険最新情報 Vol.1280」PDF
  2. 厚生労働省「サービスにかかる利用料」介護サービス情報公表システム